睡眠不足は健康に悪いというのはよく知られていますが、しっかりとした睡眠がとれていないと便秘の原因にもなってしまいます。
便秘解消には「1に生活、2に食事、3・4がなくて、5に下痢」という格言があり、意外にも生活リズムに関わる睡眠は重要度が高く、食物繊維やヨーグルトなど腸にいい食事を心がけているのに便秘が治らないという方は生活リズムを見直すだけで便秘がなくなることもあります。
1日24時間の中で、睡眠の占める割合は20~30%と非常に多く、睡眠不足を改善することが便秘解消への近道になることでしょう。
基本的には7時間未満は睡眠不足と
言われているわ。
自分に合った睡眠時間を見つけてね!
目次
睡眠不足がどうして便秘の原因に?
睡眠中は、自律神経の内の副交感神経が活発になり、それによって便を外に排出しようとする腸の蠕動運動が活性化します。
栄養を吸収して残りかすとなった老廃物しか日中に作れなかったとしても、睡眠時間に腸内のそこかしこに存在する老廃物を蠕動運動によって便として1つにまとめてくるので、朝起きたときには出発準備が整った状態になります。
4時間寝るだけで十分だという方もいれば、8時間寝ないと落ち着ないという方もいるかと思いますが、便秘には6時間以上の睡眠がおすすめです。
腸の蠕動運動を活発にしてくれるモチリンという成分は、胃の中が6時間以上空腹でリラックスした状態のときに十二指腸から分泌されるので、睡眠時が最もモチリンが分泌されやすい環境になっています。
6時間以上睡眠をすることで、副交感神経とモチリンのダブル効果で便秘解消への近道になります。言い換えると、睡眠不足になると腸の蠕動運動は低下して便秘がますます悪化する危険性があるので、十分な睡眠を心がけましょう。
しっかりとした睡眠はこんな効果も!
脳と体の疲れを癒す
1日中働きっぱなしだった脳と体に休息を入れることで、翌日もテキパキとした行動ができるようにリセットしてくれます。脳は体の疲れを取るよりも倍以上の睡眠が必要と言われているほどで、スッキリと1日を迎えるにはしっかりと寝ることが大切です。
体の成長とアンチエイジング
睡眠中は成長ホルモンが分泌されます。特に成長期の子どもにとっては「寝る子は育つ」という言葉通り、睡眠時間が身長の伸びにも関わってきます。
さらに、成長ホルモンは細胞代謝を活性化してお肌の若返りを促進するのでアンチエイジングにも効果を発揮します。
夜10時~2時の4時間が成長ホルモンが最も多く分泌されるとしてゴールデンタイムと言われていましたが、どの時間に限らず睡眠が始まってから3時間が成長ホルモンの分泌が多くなる(1時に寝た場合、1時~4時の間に成長ホルモンが多く分泌される)という最新の研究結果がでています。
ということで、「ゴールデンタイム」にとらわれず自分の生活リズムに合った睡眠が大切です。
免疫力のアップ
睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンは細胞の新陳代謝を促し、免疫力を高めます。睡眠中は白血球・赤血球・リンパ液などの健康維持に役立つ成分が作られて、病気を予防してくれます。成長ホルモンは細胞を修復したり、古い細胞を新しい細胞に入れ替える代謝の働きもあります。
夜はこうすると安眠しやすい!
寝る前にあることをすると安眠を妨げてしまうので、まずはこの3つのことに気を付けましょう。
41度以上の熱いお風呂に入らない
寝る前に入るお風呂は、熱すぎると脳や体の働きが活発になって、寝つきが悪くなってしまいます。38~40度のぬるめのお湯につかり、脳や体をゆっくりとリラックスさせることで、睡眠に入りやすいようになります。
スマホやパソコンをしない
スマホやパソコンの画面から出る明かりは非常に強く、脳が「朝だ!」と勘違いして睡眠ホルモンのメラトニンを抑制してしまいます。寝る前はなるべくスマホやパソコンを見ないようにしましょう。
寝る4時間前にはカフェインを摂らない
コーヒーや紅茶に含まれるカフェインは覚醒作用があるので、徹夜するときには重宝される飲み物ですが、安眠には大きな敵になります。カフェインは摂取すると30分後に効果が出始め、その効果が4時間ほど続くので、12時に寝るときは夜8時以降はコーヒーを飲まないようにします。
便秘ドクターの一言アドバイス
これからは6時間睡眠を心がける!
寝やすいから一度やってみて!
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