アステラス製薬が2016年の販売を目指している便秘薬リナクロチドに注目が集まっています。
リナクロチドは日本人の約30%がかかているという過敏性腸症候群の便秘への効果があり、便秘の悩みを解決してくれる初の便秘薬です。
これまでの便秘薬といえば、整腸剤・下剤・洗腸剤のような間接的な薬しかなかったので、「便秘」にダイレクトに働く便秘薬の登場に便秘で悩む人々は期待を寄せています。その期待は、リナクロチドの承認申請を行っているアステラス製薬株式会社の株価にも影響を及ぼしているほどです。
便秘の救世主に名乗りを挙げたリナクロチドについて紹介していきます。
副作用があるから知っておく
必要はあるわね!
過敏性腸症候群(IBS)とは
過敏性腸症候群は大きく分けて便秘型・下痢型・混合型(便秘と下痢の症状が交互にくる)の3つに分類され、消化器科を受診する患者の3分の1が過敏性腸症候群を抱えていると言われていますが、実は検査では見つけられないやっかいな病気でもあります。
一般的に検査をしても腸内のポリープや炎症といった異常が見つからないにもかかわらず、腹痛と便通異常の症状がみられる場合は過敏性腸症候群(IBS)の可能性が高いです。
過敏性腸症候群の便秘は、腸がけいれんを起こして便が腸内にとどまってしまい、水分が吸収され過ぎてカチカチに固まった便がつまってしまった状態で、ようやく出した便も硬かったり、コロコロとしたものになります。
腹痛と便秘のダブルパンチが非常につらい症状ですね。
リナクロチドの効果
リナクロチドは、過敏性腸症候群の便秘(IBS-C)に効果がある便秘薬なので、すべての便秘の悩みを解決するものではありませんが、消化器科を受診する患者さんの中で3分の1が過敏性腸症候群にかかっているということは、便秘に悩む多くの人々を救ってくれると言えます。
実は、世界30か国ではすでにリナクロチドは販売されていて、便秘型過敏性腸症候群(IBS-C)の薬として多くの患者さんが服用しています。
アステラス製薬の臨床試験でも、12週間の服用で症状が改善されており、便秘以外にも腹痛・ガスだまり・お腹の張りといった症状にも効果が認められています。
リナクロチドの副作用
便秘薬として大きな期待が寄せられているリナクロチドですが、医薬品ということで心配なのが副作用。
アステラス製薬の試験では、副作用として「下痢」の症状を引き起こすことが確認されています。ですが、軽度な下痢なので深刻な健康被害になる可能性はほとんどありません。
副作用といっても軽度な下痢であれば、慢性的に便秘に悩まされている方にとっては便が出せるだけでもうれしいことなので、あまり気にならない副作用ですね。
便秘ドクターの一言アドバイス
食生活や運動を改善した方がいいんじゃない?
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